太りたいならアミノ酸!栄養吸収率がアップ

痩せている人が、太りたくてたくさん食べているのに太れないのは、なぜだかわかりますか?

その原因のひとつに「胃腸が弱い」ことが考えられます。胃や腸の働きが弱いと食べた物の栄養を十分に吸収することができず、たくさん食べてもなかなか太ることができないのです。

太るためには、腸内環境を整え、摂取した栄養の吸収率を高めることが重要。正しい食事が必須ですが、栄養吸収率を高める栄養素として、アミノ酸の摂取もおすすめです。

栄養の吸収率を高める食事と栄養について詳しくみていきましょう。

食べ物はよく噛むことで、栄養が行き渡る

太りたいのに太れない人は、まず、食生活の見直しが必要。太ろうと思って脂分の多いものや高カロリーの食事を続けていると、腸に負担ばかりがかかり、ますます悪循環に陥ってしまうことも。

太るために食べたいのは、何といっても白米に代表される炭水化物。そして、筋肉をつくる原材料となるタンパク質です。タンパク質は、肉・魚・卵・大豆製品に多く含まれているので、一日三度の食事でバランスよく取り入れましょう。

また、よく噛んで食べることで食べ物を細かく砕くことができ、胃腸での消化吸収がスムーズに。その結果、食べたものの栄養が体内に効率良く行き渡ります。

昔から「食事はよく噛んで食べなさい」と言われているのも、食べ物の栄養素の持つ役割を引き出すための先人の知恵だったのです。

アミノ酸の摂取が、太りやすい理由は?

さて、「栄養吸収率を高めるためにアミノ酸の摂取が効果的」と冒頭で触れましたが、まず、アミノ酸についてご説明しましょう。

アミノ酸とは、タンパク質のもと。人の体は約20%がタンパク質でできており、髪の毛や肌、筋肉、骨、内蔵、そして赤血球や白血球など、体の中のほとんどのものがタンパク質によってつくられています。

このタンパク質は、実はアミノ酸がつながってできたものなのです。自然界には多数のアミノ酸がありますが、そのうちの20種類のアミノ酸が、私たちの体をつくり、生きていくために欠かせないさまざまな働きを担っています。

この20種類のアミノ酸は、体の中で合成されない必須アミノ酸と合成される非必須アミノ酸に分けられ、必須アミノ酸は毎日の食事から必ず補給しなければならないものです。

【必須アミノ酸】
バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、リジン、フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン、ヒスチジン
【非必須アミノ酸】
アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸
(アルギニンは子供の成長期に限り合成能力が不足するため、準必須アミノ酸と呼ばれます。)

食べ物として摂取されたタンパク質は胃で消化された後、小腸(十二指腸、回腸、空腸)を進みながらアミノ酸やアミノ酸がいくつかつながったペプチドの形に分解されます。

最終的に空腸に着く頃にはほとんどがアミノ酸に分解され、小腸の粘膜上皮で吸収され血液によって肝臓に運ばれます。肝臓はタンパク質が生産される場所。肝臓に運ばれたアミノ酸はここで新しいタンパク質となり、再び私たちの体をつくるために活躍するのです。

タンパク質は食品から簡単に摂取しやすいものですが、消化されないと吸収できず、胃腸が弱っている場合はタンパク質を摂ってもほとんど消化されず吸収できずに排泄されてしまうことがあります。

その点、アミノ酸は消化の必要がなくそのまますぐに吸収されますので、アミノ酸の状態で摂取するのが最も効率が良いわけです。

アミノ酸は食事に含まれている栄養素の吸収率を高めてくれる働きがあるため、同じ量の食事をとった場合、アミノ酸がある方が栄養素をより多く吸収でき、太りやすくなります。

アミノ酸とプロテインの違い

太りたい場合、筋肉のつくプロテインを摂取すると良いという話をよく聞きますが、アミノ酸はどうなのでしょう。プロテインはタンパク質で構成されたもので、アミノ酸はそのタンパク質を構成している最小単位。

ですから当然、分解されてアミノ酸に変化して吸収されるプロテインより、最初からアミノ酸の状態のものを摂取する方が吸収スピードも速く、より効率良く栄養素を吸収できるのです。

またアミノ酸は消化の必要がないため消化酵素の分泌もなく、胃腸への負担がプロテインに比べて少ないといえます。

プロテインにはビタミンやミネラルなどの栄養素がバランス良く含まれているので、それなりにメリットがありますが、より早く効率よく太るためには、プロテインよりアミノ酸の方がおすすめなのです。

アミノ酸の効果的な摂取方法

では、アミノ酸を効果的に摂取するには、どうしたら良いのでしょうか。アミノ酸は、私たちのからだに蓄えておくことができません。

体内のタンパク質は、アミノ酸がつながってできているものですが、タンパク質は毎日新しいアミノ酸と入れ替わってつながっています。

ですから毎日、質の良いアミノ酸をバランスよく摂ることが重要になります。良質なタンパク質(アミノ酸)を含む指標として、アミノ酸スコアと呼ばれる点数があります。

9種類の必須アミノ酸をバランスよく含む食品は100点で、欠けている種類が多くなるほど、点数は低くなります。代表的な食材のアミノ酸スコアは以下のようになります。

スコア 食品名
100 牛肉、鶏肉、豚肉、鶏卵、魚(アジ、鮭、カツオ、イワシ)、牛乳、ヨーグルト
90 チーズ、ベーコン、しじみ、そば
80 大豆、サツマイモ、昆布、キウイフルーツ
70 イカ、車エビ、とうもろこし、椎茸
68 玄米
65 白米
44 食パン

アミノ酸スコアが100に満たない食材も、他の複数の食材と合わせて摂取することでアミノ酸スコアは向上します。

例えば、白米はエネルギー源となる炭水化物なのでぜひ摂りたい食材ですが、リジンが不足しているため、リジンを含む肉・魚類を一緒に撮ることでアミノ酸バランスは改善されます。

野菜サラダにはロイシンが不足しがちなので、チキンやツナなどを加えるとバランスよくなります。たくさんの食材をバラエティ豊かに摂取することは、必要な栄養素をバランスよく摂取することに自然とつながるのです。

コンビニや外食になってしまう時は、どうしてもおにぎりやパスタなどの炭水化物に偏りがちなので、チキンや卵などのタンパク質を含むサラダやおかずを一品プラスするのがおすすめです。

バランスの良い食事で理想の体づくりを

太りたいのに太れない人は、食事の栄養吸収率をアップさせるアミノ酸スコアの高い食事を工夫することを意識したいもの。

しかし、アミノ酸スコアの数字にはこだわらなくても、複数の食材をバランスよく摂取するようにすればOK。白米やパンの炭水化物、肉・魚類や大豆のタンパク質、野菜や果物のビタミン・ミネラル、乳製品のカルシウム、などを基本として覚えておくと良いでしょう。

3度の食事だけではバランスよく摂れそうにないという方は、アミノ酸のサプリメントを利用するのも一つの手段。

また、太るためにはアミノ酸重視の食事だけでなく適度な運動、質の良い睡眠も大事だということを忘れずに、理想の体づくりに励みましょう。

参考文献

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