痩せすぎ注意!モデルでもBMIが18以上

太っている悩みを抱えている人から見れば、スラリと痩せたモデル体型の女性はうらやましい限りですが、近年、痩せすぎの女性が増えていてひとつの社会問題にもなっています。

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以前、拒食症になった痩せすぎのモデルが死亡してしまったこともあり、ファッションの本場フランスでは、ファッションショーなどのイベントにおいてBMI値が18を下回る痩せすぎのモデルは出演が禁止されるというルールができました。

グッチやルイヴィトンなどの有名ファッションブランドの運営会社も「痩せすぎのモデルは起用しない」という声明を発表しており、「女性は痩せているほど美しい」とう概念はもはやなくなりつつあるのです。

痩せすぎモデルは使えない、その理由は

1970年頃から、世界的に「女性は痩せているほうが美しい」という風潮が現れ、世の中はダイエットブームに。アパレルブランドも小さなサイズのファッションを主流としたため、モデルたちは洋服のサイズに体を合わせるため過酷なダイエットを強いられていたのです。

美の象徴として活躍するファッションモデルたちは、栄養に関する知識がないままに、ただスリムをキープすることだけにとらわれ、無理な食事制限により拒食症を発症するケースが増えていました。

また、これらの細いモデルに憧れる若い女性たちが、細すぎる体系をお手本にして健康を害してしまうということも世界中で起こっていたのです。

そんな中、ブラジル出身のスーパーモデル、アナ・カロリナ・レストンが2006年11月に拒食症による栄養失調で死亡してしまうという、痛ましい現実が起こりました。

アナは体重を落とすことだけに集中し、食事をろくに摂らず、下剤を使用して水分までも体から排出するという過酷なダイエットを続け、極度の栄養失調となってしまったのです。

亡くなった時、彼女は身長170cmで体重は約40kgでした。この現実を受けて、フランスをはじめイタリア、スペインなど世界のファッションをリードする様々な国で、BMI値(肥満度指数)が18以下の痩せ過ぎのモデルはファッションショーに使用しない、という法律が定められるようになったのです。

こんなルールができてしまうと、痩せすぎのモデルさんたちは仕事がなくなってしまいますので「痩せていることが美しい」なんて言っていられませんよね。

そもそも、BMI値とはどのようにして決まるのでしょうか。詳しく見て見ましょう。

BMI値は、肥満を測る国際基準

BMIとは、Body Mass Indax の略で、1994年に国際保健機関(WHO)で定められた肥満を判定するための国際基準です。

BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m)2

BMIは上記の計算式で求められ、次のような目安で分けられています。

BMI 肥満度
18.5未満 低体重
18.5以上25.0未満 標準
25.0以上30.0未満 肥満1度
30.0以上35.0未満 肥満2度
35.0以上40.0未満 肥満3度
40.0以上 肥満4度

BMIの計算式は世界共通ですが、国により判定基準が異なります。

日本では、BMIの理想値は男性が22.0、女性が21.0となっており、これらの数値に近いほど病気にかかりにくい健康体とされ、肥満を示す25.0以上になると糖尿病や心臓病、脳卒中、高脂血症などの生活習慣病になりやすいと言われます。

BMIの他にも、健康維持のバロメーターとして標準体重やローレル指数などがあります。標準体重には様々な公式がありますが、次のようにBMIの理想値22.0から逆算する方法が一般的です。

標準体重(kg) = 身長(m)2 × 22

ローレル指数は主に学校などで児童や生徒の肥満の程度を示す指数として用いられ、その算出方法と判定目安は次のようになっています。

ローレル指数 =「体重kg ÷ 身長(cm)3 × 107
ローレル指数 状態
130程度 標準体型
115~145 標準内
160以上 太り過ぎ
100以下 痩せすぎ

痩せすぎ女性に潜む、健康の危険

BMI数値の低いモデルさんに限らず、痩せすぎで悩んでいる女性はたくさんいます。

太りたくてたくさん食べているのに、なかなか太れない。ガリガリの外見だと女性としての魅力も半減してしまいそうだし、痩せすぎだと何よりパワー不足で体力も消耗しやすくなります。

また、痩せすぎの人は筋肉量も脂肪も少ないため、血流が悪く冷え症や肩こりにもなりやすいのです。血液の循環が悪いと体のすみずみまで酸素や栄養が行き渡らないので肌もくすみがちになり、乾燥肌の原因になることもあります。

また、BMIが17を下回ってしまうと女性ホルモンの分泌にも影響が出てきます。

女性ホルモンのバランスが乱れると生理不順や無月経、重度の生理痛などのさまざまな不調が起こりやすく、婦人科系の病気を引き起こす可能性もあり、不妊の原因になることもあるので要注意です。

さらに痩せすぎの女性が妊娠した場合は、胎児に届けられる栄養素も少なくなってしまうので、食べているのに胎児がなかなか成長しないということも出てきます。

そんなことにならないためにも、痩せすぎ体質をなんとか改善したいものです。

痩せすぎ女性は、太る生活習慣を身につけよう

食べているのになかなか太れない、という痩せすぎの人は、もともと胃腸が弱い人が多く、下痢を頻繁に起こしがちです。

そのような場合は、刺激の強い香辛料を使った食べ物や脂肪の多い食事はなるべく避け、腸内の善玉菌を増やす働きのある乳酸菌を含む食品を積極的に摂り入れましょう。

また、腸内環境の改善に意外な効果が期待できるのが、運動です。「運動をするとカロリーを消費してさらに痩せてしまうのでは?」と思うかもしれませんが、適度な運動は血流を促し全身に酸素が行き渡るため、自律神経にも良い影響を与え、腸の活性化にもつながります。

運動といっても決してハードなものではなく、30分程度のウォーキングやラジオ体操、ストレッチなど、軽めの運動から始めるのが良いでしょう。

特にストレッチは家で1人で手軽に取り組め、体の歪みを改善する効果が期待できるのでおすすめです。そして、痩せすぎの人が健康的に太るためには睡眠も大事。

睡眠不足だと体がストレスを感じている状態になり、胃腸の働きが抑制され、胃もたれや食欲不振を招きやすく、食べる量も減ってしまいます。

痩せすぎの人はもともと体が疲れやすいので、睡眠をしっかりとって体を十分に回復させることも大切なのです。

痩せすぎの人に理想の睡眠時間は7時間から8時間。最低でも6時間は確保するようにしましょう。

痩せすぎの危険を常に意識して

太り過ぎが体に良くない、生命に危険を及ぼすことは誰でもわかっていますが、痩せていることが健康を害することはなかなかイメージしづらいもの。

しかし、痩せすぎにも大きな危険が潜んでおり、実は太り過ぎよりも体への悪影響は大きいのです。ひと昔前の風潮であった「痩せている方が美しい」という考えは、もはや存在しないもの。

痩せすぎは危険であることを常に意識しておきましょう。自分のBMI値を計算して、18.5を下回るようなら、痩せすぎ要注意です。

そんな方は、まず食事・睡眠・運動の3つを基本とした生活習慣を整え、健康的な生活を送ることから始めましょう。

痩せすぎの人は、胃腸が弱く消化吸収力が悪い場合が多いのですが、胃は空腹の時に最も強く収縮する働きがあるので、空腹になるまで胃を空にしておき、胃が空の時に食べ物を入れることで栄養吸収力が上がります。

毎回やるのは厳しいので、1日のうちの1食は、お腹が鳴ってしまうくらいの空腹になるまで待ってから食べる、ということを試してみると良いでしょう。

ストレスも大敵ですから、焦らずゆっくりと自分のペースで痩せすぎ体質を改善していきたいものですね。

参考文献

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